このサイトは、過去のデータで売買ルールを試した結果を紹介するものです。特定の銘柄の売買をすすめるものではなく、将来の成績を保証するものでもありません。投資の判断はご自身の責任で行ってください。

出来高が多い日のシグナルは成績がよいか(よくなかった)

公開日:2026年10月12日 執筆:Takuya カテゴリ:条件の効き目

「出来高を伴った上昇は本物」とよく言われます。高値ブレイクと押し目買いのシグナルを、その日の出来高の多さで分けて成績を比べました。結果は、言われているほどの差はありませんでした。

調べたこと

シグナル日の出来高が、過去20日の平均の何倍かを計算し、件数が同じになるよう3つに分けて比べました。

用語の説明

この記事に出てくる言葉を説明します。

  • 出来高:その日に売買が成立した株数です
  • 出来高倍率:シグナル日の出来高を、過去20日の出来高の平均で割った数字です。2倍なら、いつもの2倍売買されたことになります
  • ポイント:%どうしの差を表す単位です

高値ブレイクの場合

1回あたりの平均損益(コスト控除後)です。

  • 出来高が少なめ(1.12倍未満):+0.62%
  • 中くらい:+0.89%
  • 出来高が多い(1.76倍以上):+0.54%

押し目買いの場合

1回あたりの平均損益(コスト控除後)です。

  • 出来高が少なめ(0.80倍未満):+0.79%
  • 中くらい:+0.78%
  • 出来高が多い(1.14倍以上):+0.34%

前半・後半の詳しい数字

前半と後半に分けた数字です(コスト控除後)。

  • 高値ブレイク・少なめ:前半 +0.65%(818回)/後半 +0.61%(1,460回)
  • 高値ブレイク・中くらい:前半 +0.86%(856回)/後半 +0.90%(1,422回)
  • 高値ブレイク・多い:前半 +0.18%(1,009回)/後半 +0.83%(1,270回)
  • 押し目買い・少なめ:前半 +1.12%(1,406回)/後半 +0.57%(2,069回)
  • 押し目買い・中くらい:前半 +0.88%(1,252回)/後半 +0.73%(2,222回)
  • 押し目買い・多い:前半 +0.39%(1,497回)/後半 +0.29%(1,978回)

読み取れること

どちらの買い方でも、出来高が多い日のシグナルの方が成績がよい、という結果にはなりませんでした。高値ブレイクでは、「多い」と「少なめ」の差が前半 −0.47ポイント、後半 +0.22ポイントと逆になり、傾向がそろいませんでした。

押し目買いでは、前半・後半とも出来高が多い方が成績が低めでした(差は前半 −0.73ポイント、後半 −0.28ポイント)。ただ、後半の差は基準の0.3ポイントに届かなかったため、「傾向あり」とはしていません。

「よく言われること」でも、データで確かめると当てはまらないことがある例です。言われていることを、そのまま信じず、数字で確かめる姿勢が大切だと考えられます。

最初のルールでも差は小さかった

最初の検証でも、「出来高が20日平均の2倍以上」という条件の有無で比べています。コスト控除前の平均で、条件を満たした取引は+0.40%(14,130件)、満たさない取引は+0.42%(20,972件)で、ほとんど差がありませんでした。

注意点・この結果から言えないこと

この比較は「シグナル日」の出来高だけを見ています。上昇が始まる前後の数日の出来高の変化までは調べていません。また、5つの条件を同時に試しているため、偶然の差が混ざる可能性があります。この検証の件数は型別の比較と少し違い、平均はコスト控除後の数字です。

実際に使うときの考え方

出来高は多くの人が注目する数字ですが、少なくともこの検証の範囲では、出来高の多さだけで成績のよしあしは分かれませんでした。ひとつの目安だけに頼らず、ほかの条件と合わせて見ることが大切だと考えられます。

勝率で見ると

勝率も、出来高による大きな差はありませんでした。

  • 高値ブレイク:少なめ 39.0%/中くらい 40.3%/多い 38.8%
  • 押し目買い:少なめ 37.2%/中くらい 39.1%/多い 38.4%

別の押し目買いでは向きが違った

最初の検証で比較に使った押し目買い(10日線まで下がった後の反発を買う型)では、出来高2倍ありが+0.66%(10,345回)、なしが+0.46%(12,517回)でした(コスト控除前)。こちらは出来高が多い方が高い数字です。

買い方の型や集計の仕方によって、出来高の効き方の向きが変わることもあります。ひとつの集計だけで結論を出さないことが大切です。

実際に使うときの考え方

出来高が多い日は、ニュースなどで注目が集まり、すでに値段が大きく動いた後であることも少なくありません。出来高の多さを「勢いの確認」と見るか、「注目されすぎた状態」と見るかで、受け止め方が変わります。過去のデータでは、どちらとも言い切れない結果でした。

※出典:運営者のバックテスト(条件で候補を絞れるかの検証)。期間は2024年10月〜2026年9月、往復0.3%の取引コストを差し引いた数字です(最初の検証の数字のみコスト控除前)。この記事は過去のデータで売買ルールを試した結果であり、将来の成績を保証するものではありません。特定の銘柄の売買をすすめるものではなく、投資の判断はご自身の責任で行ってください。

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