最初のルールから改善案へ(前半・後半で見た成績の変化と地合いの条件)
最初のルールと、条件を見直した改善案、さらに地合いの条件を加えた案を、前半・後半に分けて比べました。最初のルールは後半にマイナスになりましたが、改善案は前半・後半ともプラスでした。
比べたルール
どれもシグナルの翌日の始値で買っています。
- 最初のルール:売買代金の条件に加え、4つの条件(52週高値更新、出来高2倍、ATR3%以上、TOPIXより強い)のうち2つ以上
- 改善案:52週高値の更新を必須にし、上がりすぎ(25日線から15%超の乖離、5日で20%超の上昇)を除き、ATR5%未満に限る
- 改善案+地合い:改善案に、TOPIXが25日線より上の日だけという条件を加える
用語の説明
この記事に出てくる言葉を説明します。
- コスト控除後:往復0.3%の取引コストを差し引いた後の数字です
- 月◯件:1か月あたりの取引の回数です
- 地合い:相場全体の調子のことです。ここではTOPIXが25日線より上か下かで判断しています
- −5%固定とATR×2:損切りの決め方です。詳しくは損切りの記事で説明しています
最初のルールの成績(−5%固定)
数字はコスト控除後です。
- 全体:+0.12%(34,959回、勝率34.2%、中央値−3.02%、保有7.3日、月1457件)
- 前半:+0.53%(14,633回、月610件)
- 後半:−0.17%(20,326回、月847件)
最初のルール(ATR×2の損切り)
損切りをATR×2にすると、全体ではよくなりましたが、後半はやはりマイナスでした(コスト控除後)。
- 全体:+0.59%(22,844回、勝率38.1%、保有12.8日)
- 前半:+1.57%(10,164回)
- 後半:−0.20%(12,680回)
改善案の成績
数字はコスト控除後です。
- −5%固定:+0.65%(6,803回、勝率39.1%、中央値−1.83%、保有13.3日、月283件)
- −5%固定の前半/後半:+0.44%/+0.80%
- ATR×2:+0.48%(7,155回、月298件)
- ATR×2の前半/後半:+0.37%/+0.56%
改善案+地合いの成績
数字はコスト控除後です。
- −5%固定:+0.66%(6,358回、勝率38.8%、中央値−1.86%、保有13.5日、月265件)
- −5%固定の前半/後半:+0.44%/+0.80%
- ATR×2:+0.47%(6,725回、月280件)
- ATR×2の前半/後半:+0.34%/+0.55%
読み取れること
最初のルールは前半がプラス、後半がマイナスで、傾向がそろいませんでした。前半だけを見ていたら、よいルールだと判断していたかもしれません。
改善案は、回数が月1457件から月283件へと大きく減った一方で、前半・後半ともプラスでした。中央値も−3.02%から−1.83%へと、マイナスが小さくなっています。
地合いの条件を加えても、−5%固定では+0.65%が+0.66%になっただけで、前半・後半の数字は変わりませんでした。高値ブレイクでは、地合いの条件による違いはほとんどなかったことになります。
注意点・この結果から言えないこと
改善案は、最初のルールの結果を見てから作ったものです。同じデータを見て条件を選んでいるため、成績がよく見えやすい面があります。前半・後半の両方でプラスだったことは確かめていますが、今後も同じになるとは限りません。
また、この回の最初のルールの回数(34,959回)は、最初の検証の回数(35,102回)とわずかに違います。
実際に使うときの考え方
ルールを見直すときは、全体の平均だけでなく、期間を分けた成績や、回数の変化もあわせて見ることが大切です。条件を増やすと成績がよく見えやすくなる一方で、回数が減り、偶然の影響を受けやすくなる点にも注意が必要です。
前半・後半の勝率・中央値・保有日数
−5%固定の損切りで、前半と後半の数字を並べます。
- 最初のルール・前半:勝率35.6%、中央値−2.73%、保有8.9日
- 最初のルール・後半:勝率33.1%、中央値−3.20%、保有6.2日
- 改善案・前半:勝率38.4%、中央値−1.98%、保有16.0日
- 改善案・後半:勝率39.6%、中央値−1.70%、保有11.5日
数字の見方
最初のルールは、後半に勝率が下がり、保有日数も短くなっていました。買ってすぐに損切りになる取引が増えたと考えられます。改善案は、後半の方が勝率も中央値もよくなっていました。
※出典:運営者のバックテスト(ルール別の比較)。期間は2024年10月〜2026年9月、往復0.3%の取引コストを差し引いた数字です。この記事は過去のデータで売買ルールを試した結果であり、将来の成績を保証するものではありません。特定の銘柄の売買をすすめるものではなく、投資の判断はご自身の責任で行ってください。