このサイトは、過去のデータで売買ルールを試した結果を紹介するものです。特定の銘柄の売買をすすめるものではなく、将来の成績を保証するものでもありません。投資の判断はご自身の責任で行ってください。

勝率が4割でもプラスになる理由(勝ち・負けの大きさと損切り)

公開日:2026年10月12日 執筆:Takuya カテゴリ:基本の考え方

このサイトで紹介しているルールは、どれも勝率が4割前後です。それでも平均がプラスになるのはなぜかを、勝ったときと負けたときの平均の大きさ、損切りの役割から説明します。

勝率だけでは判断できない

株の売買では、勝率が高いほどよいと思われがちです。しかし、このサイトで紹介しているルールは、どれも勝率が4割前後で、半分以上の売買は負けています。それでも平均でプラスになっているのは、「勝ったときの大きさ」と「負けたときの大きさ」が違うからです。

用語の説明

この記事に出てくる言葉を説明します。

  • 勝率:利益で終わった売買の割合です
  • 勝ち平均:利益で終わった売買だけの平均の利益です
  • 負け平均:損失で終わった売買だけの平均の損失です
  • 中央値:損益を小さい順に並べたとき、真ん中にくる売買の損益です
  • 損切り:決めた値段まで下がったら売ることです

実際の数字で計算する

最初に検証した、複数の条件を組み合わせたルール(35,102回、コスト控除前)では、次のような数字でした。

  • 勝率:34.1%
  • 勝ったときの平均:+9.37%
  • 負けたときの平均:−4.23%

計算してみる

1回あたりの平均は、「勝率×勝ちの平均」から「負ける確率×負けの平均」を引いて計算できます。0.341×9.37% − 0.659×4.23% ≒ +3.20% − 2.79% ≒ +0.41% となり、実際の平均(+0.42%)とほぼ一致します。勝つ回数は少なくても、1回の勝ちが負けの2倍以上あるため、全体ではプラスになります。

勝率と平均が一致しない例

同じ最初の検証の中でも、勝率と平均損益の関係はさまざまでした(いずれもコスト控除前)。

  • 4つの条件をすべて満たした取引:勝率29.9%、勝ち平均+9.45%、負け平均−4.64%、平均−0.42%
  • 25日線から20%を超えて離れていた取引:勝率26.6%、勝ち平均+13.41%、負け平均−4.73%、平均+0.09%
  • ATRが3%未満だった取引:勝率41.3%、勝ち平均+8.26%、負け平均−3.77%、平均+1.20%

数字の見方

25日線から大きく離れた取引は、勝ったときの平均が+13.41%と大きい一方、勝率が26.6%と低く、平均はほぼゼロでした。勝ちの大きさだけを見ても判断できないことが分かります。

反対に、値動きが穏やかな(ATRが3%未満の)取引は、勝ちの平均は小さめでも、勝率が高く、負けも浅かったため、平均がいちばん高くなりました。勝率と勝ち負けの大きさは、セットで見る必要があります。

損切りの役割

この形を作っているのが損切りです。買値から5%下がったら売ると決めておくことで、1回の負けを小さく抑えています。一方で、上がっている間は売らずに持ち続けるので、勝つときは大きく勝てます。

最初の検証では、35,102回のうち34,878件が損切りの値段で売り、60営業日の期間満了で売ったのは224件でした。ここでの「損切り」には、引き上げた損切りの値段で利益を残して売った場合も含まれます。

逆に、損切りをせずに「戻るまで待つ」と、たまの大きな負けが、それまでの小さな勝ちをまとめて消してしまうことがあります。

中央値がマイナスになる理由

このサイトの数字では、中央値(真ん中の売買の損益)がマイナスになっています。たとえば高値ブレイクのルールでは、平均(コスト控除前)が+0.95%なのに対し、中央値は−1.83%でした。多くの売買は小さく負け、少数の大きな勝ちで全体をプラスにしている、という形です。

注意点・この結果から言えないこと

この形のルールは、少数の大きな勝ちに頼っています。大きく上がる銘柄が少ない時期には、平均がマイナスになることもあります。実際に、最初のルールは後半の期間ではコスト控除後でマイナスでした(「最初のルールから改善案へ」の記事を参照)。勝率が低いと負けが続く期間も長くなりやすい点にも注意が必要です。

実際に使うときの考え方

勝率が4割前後のルールでは、10回のうち6回ほどは負けることになります。数回続けて負けることも珍しくありません。成績を見るときは、勝率だけでなく、勝ち負けそれぞれの平均の大きさや中央値もあわせて見ると、ルールの性格がつかみやすくなります。

また、ここで紹介している数字は、多くの回数を重ねた平均です。1回ごとの結果は大きくばらつく点も、知っておくとよいと考えられます。

※出典:運営者のバックテスト(最初の検証、型別の比較、ルール別の比較)。期間は2024年10月〜2026年9月。コスト控除前か控除後かは本文に記載しています。この記事は過去のデータで売買ルールを試した結果であり、将来の成績を保証するものではありません。特定の銘柄の売買をすすめるものではなく、投資の判断はご自身の責任で行ってください。

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